帰り道の自転車の子供
その日は、塾の帰りが遅くなった。普段は夕方の明るいうちに帰れるのに、その日は特別なテスト対策があって、すっかり暗くなってしまった。自転車で通っている私は、早く帰ろうと少し急ぎ気味でペダルを漕いでいた。住宅街を抜ける細い道、街灯がぽつん ...
商店街の漢方薬おじさん
それは、俺が大学生の頃の話だ。よく行く近所の商店街には、昔ながらの小さな個人商店が並んでいた。そんな中でもひと際古びた薬屋があって、そこに店を構えるおじさんは、ちょっと変わっていた。彼は、店で買い物をする客に、いつも謎の漢方薬を「オマ ...
あかぐる様の夜
私の町には古くから「あかぐる様」というものがいると伝えられている。あかぐるとは、昔の言葉で「さまよう」という意味らしい。特に満月の夜には、あかぐる様が姿を現すとされているが、私はそれを見たことがない。というのも、偶然にも満月の夜に外出 ...
市民プールの優しいお兄さん
地元の市民プールで、毎年夏休みになると必ず見るお兄さんがいる。彼はスライダーを監視するバイトをしていて、妙に優しいがどこか不気味な印象がある。当たり前だけど、プールで働いているから全身は真っ黒に日焼けしていて、白い歯がやけに目立つ。
最後のバス
俺が住んでいる山●県の田舎には、ある奇妙なバス路線の話が昔から伝わっている。地元では有名な都市伝説の一つで、特に夜遅くに移動する人たちの間で囁かれているものだ。
それは「●●行き」の路線バス、特に23時台に走る最後のバスに ...
リアカーを引くお爺さん
俺の地元には、ちょっとした都市伝説がある。商店街のはずれの方で、毎朝決まってリアカーを引いているお爺さんがいる。彼はいつも大量の果物を積んでいて、疲れた様子で街を歩いている。そんなお爺さんに出くわした時、絶対に気をつけなければならない ...
セーブデータ「あきのぶ」
ある日、友達のけんたろうから「昔やってたRPGのゲームカセットを貸してあげるよ」と言われ、俺は懐かしさもあってそれを借りることにした。子供の頃に遊んでいたゲームで、やり込み要素も多く、当時クリアできなかったことが頭に残っていたから、も ...
消えたマンホール
俺は二十歳の普通の男だ。特に変わったこともなく、日々を送っている。そんなある日、ふと思い立って買い物に出かけることにした。目的があったわけでもなく、ただぶらぶらと繁華街に行くことにしたんだ。
電車を乗り継いで街に出た。平日 ...
私は花子じゃない
昔よく流行った「トイレの花子さん」って知ってる?どこの学校でも似たような噂が広まってたんだ。うちの学校も例に漏れず、「女子トイレの3番目がやばい」とか、「昨日、誰かが声を聞いた」とか、そんな話が飛び交ってた。
その頃、クラ ...
当たりを引く男の子
昭和初期、俺は小学生で、仲のいい友達3人とよく近所の駄菓子屋に遊びに行っていた。小さな家の前に駄菓子がずらりと並んでいる店で、俺たちは100円を握りしめ、当たり付きのガムやチョコを目当てに足繁く通っていた。
ある日、いつも ...









