どこにもないはずの駅に降りてしまった話

ネット話,地方怪談,都市伝説,長編怪談不可解な現象,奇妙な運命,怖い話,怪奇体験,架空の駅,無人駅,鉄道,閉じ込められた体験,電車の怪奇現象,電車都市伝説

これは、実際に俺が体験した話なんだけど、もう数年前のことだし、誰にも信じてもらえないと思うから、ネットの片隅に書いてみることにした。まあ、どうせみんな嘘だと思うだろうけど、俺は今でもあれが現実なのか夢だったのか分からないでいる。

251: 名無しさん
「昨日の話だけどさ、〇〇線の途中駅であり得ないことがあったんだ」

352: 名無しさん
「なんだ、またどこかの地方の幽霊駅か?」

251: 名無しさん
「いや、全然違う。幽霊とかそういうんじゃなくて、そもそもあの駅が現実に存在してないんだよ」

これが俺の体験をネットに投下した最初の書き込み。ネットで同じような体験をした人がいるんじゃないかと思ってさ。結果、予想通り嘲笑の嵐だったけど、一部は少し食いついてくれた。そんな奇妙な体験があったのは、ある週末の帰り道だった。

俺はその日、田舎の方に用事があって出かけていた。帰りは電車に乗って、家のある市内へ戻る途中だったんだ。普段なら〇〇駅で乗り換えるんだけど、その日は乗り換えのことをすっかり忘れていて、気づいたら知らない駅にいた。

556: 名無しさん
「どこの駅だったんだよ?」

251: 名無しさん
「それが、〇〇線にはそんな駅、存在しないんだよ」

652: 名無しさん
「んなわけあるか、駅名覚えてるのか?」

俺がその駅に降り立った時、まず駅名を確認したんだ。「浅尾」という駅名だった。でも、その駅名にピンとこなかった。だって、〇〇線沿いの駅にはそんな名前聞いたこともなかったから。

251: 名無しさん
「だから、ネットで調べたり、地図見たりしたんだけど、そんな駅どこにも載ってない」

俺はホームに降り立って、周りを見回した。電車が去った後、駅には俺一人だけが残されていた。周りは田舎の風景で、特に何か異様な雰囲気があるわけじゃなかったけど、とにかく静かで、人の気配が全くなかったんだ。

その時、ホームの隅にあるベンチに、一人の老人が座っていたことに気づいた。彼は古いスーツを着ていて、じっと俺を見つめていた。俺は彼に挨拶しようとしたんだけど、なぜか言葉が出なかった。代わりに彼が口を開いた。

老人
「ここに降りるのは、珍しいね」

251: 名無しさん
「誰もいないと思ったら、変な爺さんがいて、まるで俺が降りてくるのを待っていたような感じだった」

その老人は俺を見つめながら、静かに続けたんだ。

老人
「ここに来たってことは、もう戻れないよ」

俺はその言葉を聞いた瞬間、背中に寒気が走った。何を言っているのか意味が分からなかったけど、その場を離れたくなって、すぐにホームから出口に向かおうとした。でも、駅の出口は、どこにもなかった。

853: 名無しさん
「出口がなかったってどういうことだよ? 駅には必ず出口があるだろ?」

251: 名無しさん
「いや、本当に無かったんだよ。改札も、階段も、どこにも出口が見当たらない」

出口が見つからないってだけでもう頭がおかしくなりそうだったけど、その時、俺はもっとおかしなことに気づいた。時計が、動いていなかったんだ。駅にあった時計は、俺が降りた時間から全く進んでいなかった。さらに、スマホを確認しようとしても電波が繋がらない。完全に閉じ込められたみたいな状況だった。

その後、俺はあの老人に何度も尋ねた。「どうすれば出られるのか」と。老人はただ、微笑みながらこう言った。

老人
「ここに来る人は、みんな同じだ。君もそのうち、わかるよ」

わけが分からなかった。でも、何か話していれば状況が変わるかもと思って、俺は彼に近づいた。すると彼はこう続けたんだ。

老人
「ここに来るのは、ある種の運命だ。帰れるかどうかは、自分次第だよ」

その言葉を聞いた時、俺はなんだか妙に納得してしまった。けど、俺は何としてでもこの場所から出たいという気持ちが強くて、駅の中を必死で走り回った。

それからどれくらい経ったか分からないけど、突然、電車の音が遠くから聞こえてきた。俺はとにかく乗らなきゃと思って、走り出した。電車がホームに滑り込んだ瞬間、俺は乗り込んで座席に倒れ込んだ。

そして、気づいたら普通の駅に戻っていたんだ。時計も正常に動いていて、スマホの電波も復活していた。あの老人はどこに行ったのか、そもそも本当にあの駅は存在したのか、未だに分からない。

251: 名無しさん
「その後、何度も〇〇線に乗ってるけど、もう二度とあの駅には行けてない」

それが、俺が「浅尾」という名前の駅に降りた話だ。ネットでいくら探しても、その駅の名前は出てこないし、友達に話しても信じてもらえない。だけど、俺は確かにあそこにいた。だから、もし誰か同じ体験をした人がいたら、教えてほしい。