謎の「当たりシール」ウエハース事件
俺は霊感とかオカルトには疎いんだが、地元で昔から噂されている「当たりシール」事件の話はちょっと怖い。これ、ネットが普及する前の話だから、どこまで本当か分からないんだけど、地元の一部じゃ今でも語り草になっているんだ。
その当時、地方に小さな零細お菓子メーカーがあった。そこの会社が作っていたのが、よくあるシール付きのウエハース菓子。なんだ、それだけかって思うかもしれないけど、問題はその中身だった。
普通のシール付き菓子は、アニメキャラとかアイドルが描かれたものが多かったじゃん?でも、このメーカーが作ったシールは明らかに変だった。子供の落書きみたいな稚拙なデザインのキャラが描かれていて、正直言って全然カッコよくない。でも、安いってことで、子供たちには人気だったんだ。
ある日、噂が広まった。「何十個かに一つ、ものすごいシールが入っているらしいぞ」って。で、そのシールってのが、破廉恥な画像だったらしい。もちろん子供には見せられない内容で、最初は気づいた子供が面白がって友達に広めたんだよね。噂は瞬く間に広まり、子供たちは「当たりシール」を探して、こぞってそのウエハースを買い漁るようになったんだ。
おかしなことに、学校でもその話が話題になり、シールを手に入れた子供たちは自慢げに友達に見せびらかしていたらしい。お菓子を開けるたびにドキドキしながら、「当たり」が出るのを期待する。あの頃の子供たちは、宝探し感覚で楽しんでいたようだ。
でも、その「当たりシール」が大問題になるのはすぐだった。地元のPTAがすぐにこのことを問題視し、教育委員会や警察にも通報が行った。新聞にも載って、大騒ぎになったんだ。最終的に、そのウエハースは回収され、製造元の会社は倒産した。
面白いのは、いまだにその「当たりシール」を持っている人がごく少数いるらしいんだよね。
結局、そのウエハースやシールについて詳しいことは残っていない。ネットも普及していなかった時代だから、画像も記録もほとんどない。でも、あのウエハースが回収されるまでの間、地元ではかなり話題になったんだ。