セーブデータ「あきのぶ」

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ある日、友達のけんたろうから「昔やってたRPGのゲームカセットを貸してあげるよ」と言われ、俺は懐かしさもあってそれを借りることにした。子供の頃に遊んでいたゲームで、やり込み要素も多く、当時クリアできなかったことが頭に残っていたから、もう一度挑戦してみたくなったのだ。

家に帰り、さっそくそのゲームをプレイしてみた。カセットを差し込んで起動すると、懐かしいタイトル画面が表示された。しかし、すぐに異変に気づいた。セーブデータの数が通常3つまでしか保存できないはずなのに、なんと6つもデータが存在していた。

その中でも異様だったのは、5番目のデータだ。そこには「あきのぶ」という名前がつけられていた。俺もけんたろうも、そんな名前でプレイしたことはなかったはずだ。だが、不安よりも好奇心が勝ち、その「あきのぶ」というデータをロードしてみた。

ゲームが始まると、キャラクターたちはすでに進行中で、パーティには「あきのぶ」という仲間が加わっていた。あきのぶは他のキャラクターと比べても特に特徴のない普通の戦士だ。ただ、装備は何も身に着けていない。

さらに進めていくと、いきなりフリーズした。
何だよちくしょうと思いながら再起動した。すると、セーブデータが増殖していた。「あきのぶ2」という新たなデータが追加されていた。俺は気味悪く思いつつも、そのデータを再度ロードしてみることにした。

町に戻り、住民に話しかけると、いつもなら「こんにちは」や「ようこそ」などと言うはずの住民が、「次は君の番だ!」と言い放った。