神棚の奥の秘密

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「神様って信じる?」と聞かれると、私は迷わず「信じる」と答える。私は東北の出身で、寒い地方特有の家が立ち並ぶ地域に住んでいた。冬になると雪かきをしないと生活が成り立たないような場所だ。家は農家で、毎年のように豊作を願っていた。

家の中には、まるで神様の家のように立派な神棚があり、そこに毎日お祈りを捧げて、ご飯とお茶をお供えしていた。子どもの頃から、これは当たり前の光景だった。

ところが、ある年、ずっと天候が悪く、雨ばかりが続いていた。このままでは農作物が全滅し、家計に大打撃を与えることは目に見えていた。毎日欠かさず神棚にお祈りしているのに、なんのご利益も感じられない。私は少し怒りを覚えていた。

そんなある日、いつものようにお供え物のご飯とお茶を取り替えようとしたとき、ふと神棚の奥から微かに咳き込むような音が聞こえた気がした。絶対に開けちゃいけないと言われていた神棚だったが、どうしても気になってしまった。

恐る恐る神棚の扉を開けてみると、そこには驚くべき光景が広がっていた。小さなお爺さんのような存在が、中でぐったりと横たわっていたのだ。普通なら驚きで怖くなるはずなのに、不思議と「これは神様だ」と直感的に感じた。

私は、神棚に置いてあった小さな水差しで、その神様に水を飲ませてあげた。お爺さんはにっこりと笑ったように見えた後、ふわっと消えてしまった。

翌日から、不思議なことに天気は驚くほど回復し、雨続きだった空は晴れ渡った。おかげで農作物もなんとか持ち直し、豊作を迎えることができた。